令和2年度第四ブロック保護司組織運営連絡協議会報告

令和2年度第四ブロック保護司組織運営連絡協議会(以下「協議会」といいます。)は、練馬区が当番区でしたが、新型コロナウイルス感染防止のため、初めてのオンライン会議形式となり、上記要領で開催されました。オンライン会議であることから、各保護司会のサポートセンター(サポセン)等をZoomシステムで結び、当会サポセンをホストとして、1330分各保護司会とのリモート機器接続・調整が始まり、14時に協議会開始となり、2時間ほどで終了しました。当会では、サポセンをメイン会場、都営住宅会議室をサブメイン会場、ココネリ研修室1をパブリックビュー会場として参加しました。また、自分のスマホ等で参加された会員もいました。

()第四ブロックとは、東京都の中で「中野区・杉並区・豊島区・板橋区・練馬区」の各地区の保護司会で構成されるブロックです。

協議会は、当番区保護司会会長である風祭喜久夫会長の開会挨拶で始まり、古川芳昭東京保護観察所長及び森久保康男東京都保護司会連合会長の主催者挨拶並びに前川燿男練馬区長の来賓挨拶(中田淳福祉部長の代読)と続きました。

次に、東京保護観察所の北川美香民間活動支援専門官から本日の協議題(前掲のとおり)の趣旨説明がありました。

【協議題の趣旨説明】昨年度協議会では、保護司の減少に歯止めがかからない現状に対し、「保護司の安定的確保に関する基本的指針」等に沿って、適任保護司の安定的確保の方策について協議してもらったが、適任保護司の確保について、積極的かつ有意義な意見交換が行われたところである。そこで、今後さらに更生保護制度・再犯防止施策を推進していくために、今年度は、「開かれた」保護司組織について、を全ブロックの共通協議題とし、組織運営のあり方等について協議することにしたものである。

この後、本日の出席者・協議員等の紹介があり、風祭会長を座長として、本日のメインである協議会が始まりました。協議会は、各保護司会で選定された協議員全員参加の全体会(今回は各保護司会をオンラインで結んでの会議)ですが、各保護司会が意見書(事前提出。協議員には事前に写しを配布。)に基づいた基調報告を行いましたが、次のような報告がなされました。

Ø新任保護司、特に仕事を持つ若い世代の方には、社明運動をはじめ時間的制約が多い活動を配慮するなどの対応が要請される。

Ø「保護司育成について」は、官(観察所)と民(保護司会自身)が相互補完的に保護司育成に当たることが大事である。

Ø新任保護司にはできるだけ早期に保護観察や生活環境調整を担当してもらい、熱意と行動力の重要性を体験してもらうことが大事である。

Ø新任保護司の安心のためにサポート役を付けることが適当である。

Ø新任でなくても相談できる相手が欲しい、近くに相談できる保護司がいない。

Ø町会の会長宅に赴いて地域の保護司の紹介や保護司人材募集をさせて頂くなどしているが、このような地域での組織的連携の実践の中で、保護司適任人材の登用が自然と生まれてくるのではないかといった意見があった。

Øいろいろな面で関係機関等と「スクラム」を組んで活動しているが、今後は、この「スクラム」をより強固にしていくことが課題と考えている。

Ø「組織運営のあり方」に関しては、次代の役員を担う会員の育成のため、個々の得意分野や本職での専門知識・技能を生かし、会の運営に参画してもらうよう働きかけることが肝要である。

Øサポセンの現状は、地理的な問題もあってその活用は十分とは言えないが、今後は、保護司の支援や研鑽の場として活用できるよう対策を講じたい。

Ø地域の関係機関・団体との組織的連携を進め、行政との協力体制を築いて交流を図りたい。

Ø保護司適任者に関する方策として、区の職員や民生・児童委員に保護司の職を兼ねてもらうことを推進・検討していきたい。

Øサポセンは、情報の収集・発信の場所、事務局としての場所、分区会・専門部会の会場等と様々に活用されているが、サポセンが地理的に遠い分区もあり、利用できない人もいる。

Ø今回、課題やその改善のための方策が出されたが、今後、もう一度整理し、保護司組織が、開かれた、活動しやすい組織になるよう工夫改善していきたい。

以上の全体協議によって、本日の協議会は終了したことから、主催者の講評に移り、古川芳昭東京保護観察所長及び森久保康男東京都保護司会連合会長の講評があった。

古川所長からは、「今回はリモート会議であったが、私は、ほぼほぼ完璧に出来たのではないかなと感じている。これは、色々な準備を重ねてこられた賜物だと思う。改めて感謝を申し上げる。本日の会議の中身について一つひとつは取り上げないが、各地区での色々な工夫点や大変頑張っているところが紹介され、それらが共有できたと思う。コロナはまだまだ先が見えないが、このような状況下であればこそ横の連携をしっかりとっていくべきであり、その横の連携をとるための今回の手段は大変有意義で、有効だということを改めて感じた。」といった旨の挨拶があった。

講評後、来年度当番区である中野区保護司会の鈴木久雄会長が、「本日の協議会がより有意義になるように各地区に於かれては、引き続き情報の共有を行うなど、次代に繋がる「開かれた」保護司組織の構築に向けてブロック内での協働が深まること、又、この度のコロナ禍での経験を活かし、新たなツールとしてICTが今後の保護司活動に活用されることを願っている。」といった旨の閉会の挨拶をされました。来年度は、令和3年10 28日木曜日中野区で開催予定です。

 

ところで、従来の四ブロ協議会は、選定された協議員だけの限定参加でした。しかし、今回は、システム上の制約があり全員とは言えないまでも、各保護司会の協議員以外の会員の方々が、パブリックビューイング等を介してオンライン協議会の模様を見ることができ、四ブロ協議会とはどのような会議であるかを知ることができました。このことは、リモート会議の思わぬメリットであったわけで、今年度の協議題「開かれた保護司組織」の観点からも有意義なことであった、と感じられました。

以上(広報部)